PLTファシリテーター養成講習会(5月6日)報告
田中 利男
【開 催 日 時】2008年5月6日(火)10時~17時
【開 催 場 所】大阪府緑の文化園「むろいけ園地」
【参 加 者 数】11名
【講 師】 田中利男、谷口浩史、中川貴之(日本型環境共育推進協議会)
【実施プログラム】
<PLT体験>
@「葉っぱ探しリレー」
・
ルールを説明し、質問を受けた後グループ対抗リレーを開始。
・ スタート地点から8m程度離れた地面においたバンダナに、準備しておいた10種類の植物の落し物を2つずつ並べ、指導者が提示したモノと同じモノを探し当てるアクティビティ。
・ いつもは2回戦するところ、ご年配の方々も多かったので一回戦のみにした。
・ また、第一走者の中にバンダナに並べているモノを探すのではなく、フィールド内の落し物を探しに行った方がいらっしゃったのは意外だった。
確かに「前方に10種類の植物、樹木の落し物を2枚づつ置いてあるので・・・」というような説明をしており、8mほど前方の地面のバンダナの上にある10種類の・・・という様な丁寧な説明ではなかったと思う。年齢別の説明内容の重要性を痛感した。
※「葉っぱの不思議な力」(著者:鷲谷いづみ)をまとめの際の参考文献に使用した。
A「生息地としての木」
・ 
グループ毎に範囲を設定した中で、木から恩恵を受けている生き物について調査した。生き物の生息跡や現物を画像(デジカメ)に収め、また移動できるものはコップの中に入れるなどして情報を収集した。

・ 

昼食後、昼からは収集した情報を元に、グループ毎の調査状況を事実をもとに(パソコン・プロジェクターを活用して)報告し、また自身の考えを織り交ぜながらの意見交換とそれぞれの考えの交流を図った。

B「倒木」

・ 採集した朽木とツルグレン装置で確認できた土壌生物と土と森林との関係を考えた。
・ 木を住処にしている生き物と、土壌の中で生活している生き物との関係性について考えるきっかけになったのではないでしょうか。
・ 『相互依存』とは『命のつながり』に他ならない。
<ティーチバック>(もっと近づいて見てごらん、おしゃべりラベル、箱の中のものはな~に、詩人の木、まわりの音、ナチュラルアートの中から、以下のアクティビティを選択)

Cもっと近づいて見てごらん
フィールドで馴染みのある樹種を選び、葉っぱを模造紙に貼り出して室内で掲示。
周囲の植生の情報をインプットしたあと、模造紙を隠して、学習者のおおまかなイメージでその内の一種類の葉っぱを描く。
その後、模造紙に貼り出した現物を見ながら描写し、先に描いたものとの違いを比較し、感じたことを発表した。
Dおしゃべりラベル
・ どんぐりが生る木を2種類選び、それらの特徴を用紙に記入
・ 特徴(ヒント)をもとに、学習者がその木を探し当てる
E箱の中のものはな~に
・
袋の中に「ヒイラギ」「アズマネザサ」「シロダモ」「ソヨゴ」など、フィールド内で特徴がある葉っぱを入れて、学習者が手の触覚だけでそれらを探し当てるゲーム。
・ チクチクするものを入れることでスリルが生まれ、みなさん楽しまれていた様子。
<ティーチバックの講評>
考えてもらう。発表してもらう。体を動かしてもらう・・・など、参加への促しは難しく、短い実施時間の中で興味を引くようにファシリテートするのは至難の業だと思う。
それぞれの特徴が出ていて、学ぶ点も沢山あったが、参加者同士の学びあいの場をコンストラクトする私自身のファシリテートが若干弱かったと反省。
また、説明をしたにも関わらず生きた木の枝から葉っぱをちぎり取るなど、不用意な行動をする参加者がいたことも、年齢層を考えると予想できたことではあるが、対応が後手に回ってしまい、その事が悔やまれる。
G 振り返りとPLTについて解説
●
抽象的なこと(テーマ)を学ぶために具体的な経験をする
● 科学的・文学的なアプローチと双方向の議論により結論に至る
● なにを考えるか?ということより、どのように考えるかを学ぶ→WhatではなくHow
● 5つのテーマ設定とその意味
● ストーリーラインについて 木の特徴、住み家としての木、倒木・朽木の役割、分解者の重要性
● 生徒、学習者がすでに持っている「知識」や「経験」を引き出すこと
【まとめ】
自然豊かなフィールドで実施すると、本当に幅が広がり、また有用なプログラムである事を実感することができる。
季節に対応した、日本的なPLTの実践にはこのような里山の自然が相応しいと考える。
次回はまた若干の日本的な視点を取り入れて実践してみようと思う。
今回の参加者は年配の方特有の(という表現は失礼かもしれないが)構えたところや個人主義的なところがなく、人の意見に耳を傾け、そして自分自身が楽しもうという姿勢であった。そのことが講習会全体の質的?な引き上げにつながった。
私自身、楽しく学べました。みなさん有難うございました。